スーパー戦隊シリーズに欠かせない存在、それが「ブルー」の戦士です。多くの作品でレッドを支えるサブリーダーとして、また時にはクールなライバルとして物語に深みを与えてきました。そんなスーパー戦隊のブルーについて、あなたはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
この記事では、ファンの間で語られるブルーのランキングや、シリーズを彩った歴代ブルーの変遷、そして忘れてはならない女性ブルー戦士の存在に迫ります。さらに、多くの人気俳優を輩出してきたブルーのキャラクターたちが持つ共通の性格イメージや、その多様性についても、データベース情報に基づきながら詳しく掘り下げていきます。
- スーパー戦隊ブルーの基本的な役割や性格イメージがわかる
- 歴代のブルー戦士や、演じた俳優について知れる
- ファンからの人気が高いブルー戦士がわかる
- 女性ブルーや派生カラーなど、多様な青の戦士を理解できる
スーパー戦隊 ブルーの普遍的な魅力
- ブルーの性格イメージとその定着
- 歴代ブルーの歴史と変遷を辿る
- クールだけじゃない多様なキャラクター
- 全作品に登場?ブルーの皆勤賞
- 水や氷を操る青色の戦士の役割
- 少数精鋭のブルー女性戦士たち
ブルーの性格イメージとその定着

スーパー戦隊シリーズにおけるブルーの戦士と聞くと、多くの人が「クールで知的」「冷静なサブリーダー」といった性格を思い浮かべるのではないでしょうか。実際、そのイメージはシリーズの初期から確立されてきました。
このパブリックイメージの原点と言えるのが、記念すべき第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場したアオレンジャーです。彼は表面的にはニヒルでクールな二枚目でありながら、仲間思いの熱い心を持つサブリーダーとして描かれました。
このアオレンジャーのキャラクター像が、後続のシリーズに大きな影響を与え、「ブルー=クールで頼れるNo.2」という基本的なテンプレートを形作ったのです。
ブルーの一般的なイメージ
- 冷静沈着で頭脳明晰
- リーダーであるレッドを支える参謀役
- チームの次男的なポジション
- 時には内に秘めた熱さや影を持つ
もちろん、これはあくまで一般的なイメージです。シリーズの歴史が長くなるにつれて、このテンプレートから外れた個性的なブルーも数多く登場し、ファンを魅了しています。ただ、基本のイメージがあるからこそ、その「型破り」なキャラクターが際立つとも言えるでしょう。
歴代ブルーの歴史と変遷を辿る

スーパー戦隊の歴史は、ブルーの戦士の歴史と言っても過言ではありません。前述の通り、初代『秘密戦隊ゴレンジャー』のアオレンジャーから始まり、ブルーはレッドと並んでほぼ全ての作品に登場している、非常に重要なカラーです。
「ブルーはクール」という定説は根強いですが、歴代の戦士たちを詳しく見ていくと、驚くほど多様なキャラクターがいることに気づかされます。言ってしまえば、この「イメージの裏切り」こそが、ブルーの持つ大きな魅力の一つかもしれません。
初期のシリーズでは、アオレンジャーが確立した「クールな二枚目」路線が多く見られました。しかし、時代が進むにつれてその役割や設定は少しずつ変化し、多様化していきます。
例えば、80年代には科学者やレーサー、90年代には忍者や高校生など、その時代の特色を反映した職業や背景を持つブルーが登場しました。これにより、単なる「クールな戦士」という枠を超えて、キャラクター一人ひとりの人間的な魅力が深まっていったのです。
また、武器に関しても、レッドが剣を使うイメージが強いのに対し、ブルーは銃やトンファー、弓など、固有武器の傾向が定まっていないのも特徴の一つ。これにより、各戦士のアクションスタイルにも個性が生まれ、視覚的な面白さにも繋がっています。
例えば、以下のような個性的なブルーたちがシリーズを盛り上げてきました。
- デンジブルー(電子戦隊デンジマン):あんパンが好物の、明るくひょうきんなキャラクター。演じた大葉健二さんのアクションも相まって、熱血漢のイメージが強いです。
- ギンガブルー(星獣戦隊ギンガマン):チーム随一の力持ちで、料理が得意な心優しいパワー系戦士。知的なイメージとは対極にあります。
- キョウリュウブルー(獣電戦隊キョウリュウジャー):メンバーの皆から「ノッさん」と呼ばれる、親父ギャグを連発するおじさんキャラ。チームのムードメーカー的存在です。
- サルブラザー(暴太郎戦隊ドンブラザーズ):博識で達観しているものの、現実世界から浮世離れした風流人。これまでのブルー像を覆す独特なキャラクターでした。
このように、一口に「ブルー」と言っても、その性格は千差万別です。特に、チームにブラックの戦士がいる場合は、冷静なキャラクターの役割をブラックが担い、ブルーはまた違った個性を持つ傾向が見られます。
全作品に登場?ブルーの皆勤賞

「スーパー戦隊といえば赤と青」というイメージ通り、ブルーはシリーズにおける皆勤賞カラーだと思われがちです。作品単位で見れば、確かに『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』においてもルパンブルーが存在するため、ブルーが登場しなかった作品はありません。
しかし、これを「戦隊」単位で厳密に見ると、少し事情が異なります。
ブルーが不在の唯一の戦隊
実は、『警察戦隊パトレンジャー』には、ブルーに該当するポジションの戦士が存在しません。彼らはレッド、グリーン、ピンクの3人構成です。同作にはルパンブルーが登場しますが、彼はあくまで別組織である「快盗戦隊ルパンレンジャー」のメンバー。このため、「パトレンジャー」という一つの戦隊としてはブルーが不在ということになります。
とはいえ、これは非常に稀なケースです。45年以上の長い歴史の中で、戦隊の基本構成メンバーから外れたのが一度きりというのは、いかにブルーがシリーズにとって不可欠な存在であるかを物語っていると言えるでしょう。
水や氷を操る青色の戦士の役割

色彩心理学において青が「水」や「海」を連想させるためか、スーパー戦隊シリーズのブルーにも水属性や、水中での戦闘を得意とする設定が多く見られます。
代表的な例としては、以下のような戦士が挙げられます。
- バルシャーク(太陽戦隊サンバルカン):鮫がモチーフで、水中戦の名手。
- シンケンブルー(侍戦隊シンケンジャー):「水」のモヂカラを操る侍。
- ジュウオウシャーク(動物戦隊ジュウオウジャー):鮫のジューマンで、水中での動きは他の追随を許しません。
また、水から連想される「氷」属性を併せ持つブルーも存在しますが、チームに戦隊ホワイトがいる場合は、そちらが氷属性を担当することが多いようです。これは、白が雪や氷をイメージさせる色であるため、役割分担がされているものと考えられます。
豆知識:除雪機とブルー戦士
過去には、北海道などの降雪地帯で放映されたヤマハ「青い除雪機」のCMに、アオレンジャーやシンケンブルーなど5人のブルー戦士が登場したことがあります。「除雪は青の時代!」というキャッチコピーが印象的でした。
少数精鋭のブルー女性戦士たち

ブルーの大多数は男性ですが、少数ながらファンに強い印象を残した女性のブルー戦士も存在します。彼女たちは、シリーズの多様性を象徴する存在と言えるでしょう。歴代の女性ブルーは以下の通りです。
戦隊名 | 戦士名 | 特徴 |
---|---|---|
超獣戦隊ライブマン | ブルードルフィン (岬めぐみ) | シリーズ初の女性ブルー。文武両道のお嬢様で、水泳が得意。スーツは濃い青色。 |
鳥人戦隊ジェットマン | ブルースワロー (早坂アコ) | 明るい性格の高校生。お金にシビアな一面も。スーツは水色に近い薄い青。 |
忍風戦隊ハリケンジャー | ハリケンブルー (野乃七海) | 元々は演歌アイドルを目指していた忍者。「水が舞い、波が踊る」の名乗り口上が有名。 |
魔法戦隊マジレンジャー | マジブルー (小津麗) | 5人兄妹の次女。占いが得意で、しっかり者だが恋愛には奥手。水の魔法を操る。 |
動物戦隊ジュウオウジャー | ジュウオウシャーク (セラ) | 鮫のジューマン。聴覚が鋭く、勝ち気な性格。荒海の王者として戦う。 |
女性ブルーのスーツカラーは、ハリケンブルーやマジブルーのように水色(スカイブルー)が多い傾向にありますが、初代のブルードルフィンは男性戦士に近いコバルトブルーであるなど、例外も存在します。彼女たちの活躍は、ブルーというカラーの可能性を大きく広げました。
人気の理由を解剖!スーパー戦隊 ブルー
- ファンが選ぶ最新ブルーランキング
- シリーズを彩る歴代ブルー俳優たち
- ネイビーやシアンなど派生カラーの戦士
- ニンジャマンなど番外の青い戦士
- まとめ:世代を超え愛されるスーパー戦隊 ブルー
ファンが選ぶ最新ブルーランキング

数多くのブルー戦士の中で、特にファンから高い人気を集めているのは誰なのでしょうか。Webメディア「ねとらぼ」が2023年末に実施したアンケート調査によると、非常に興味深い結果が明らかになっています。
総投票数1909票の中から、見事1位に輝いたのは『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイブルー(ジョー・ギブケン)でした。彼はクールな二刀流の剣士でありながら、仲間への厚い情を見せるギャップが多くのファンの心を掴みました。
ここでは、そのランキングのTOP10を紹介します。
順位 | 戦士名(登場作品) | 票数 |
---|---|---|
1位 | ゴーカイブルー(海賊戦隊ゴーカイジャー) | 347票 |
2位 | アオレンジャー(秘密戦隊ゴレンジャー) | 202票 |
3位 | トンボオージャー(王様戦隊キングオージャー) | 110票 |
4位 | シンケンブルー(侍戦隊シンケンジャー) | 89票 |
5位 | ハリケンブルー(忍風戦隊ハリケンジャー) | 79票 |
6位 | マジブルー(魔法戦隊マジレンジャー) | 71票 |
7位 | デカブルー(特捜戦隊デカレンジャー) | 66票 |
8位 | デンジブルー(電子戦隊デンジマン) | 55票 |
9位 | ルパンブルー(快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー) | 53票 |
10位 | バルシャーク(太陽戦隊サンバルカン) | 46票 |
(参照:ねとらぼリサーチ)
近年の戦士だけでなく、アオレンジャーやデンジブルーといった初期の戦士が上位にランクインしている点から、ブルーという存在が世代を超えて愛され続けていることがわかります。また、女性ブルーであるハリケンブルーやマジブルーの人気も高いですね。
シリーズを彩る歴代ブルー俳優たち

スーパー戦隊のブルーは、人気俳優を数多く輩出してきたポジションでもあります。キャラクターの魅力はもちろんですが、それを演じる俳優の存在が人気をさらに押し上げているケースは少なくありません。
ブルーを演じた主な俳優
『デンジマン』の大葉健二さん、『ゴレンジャー』の宮内洋さんといったレジェンド俳優から、近年の作品で活躍する若手俳優まで、錚々たる顔ぶれが並びます。特に、前述のランキングで1位に輝いたゴーカイブルーを演じた山田裕貴さんは、今や日本の映画・ドラマ界に欠かせない実力派俳優として広く知られています。
また、『魔進戦隊キラメイジャー』のキラメイブルー(押切時雨)は、劇中ですら「イケメンアクション俳優」という設定でした。これは、ブルーというカラーが持つ「二枚目」のイメージが、作り手側にも強く意識されていることの表れと言えるでしょう。
WEBライター

作品放送当時に応援していた俳優が、後に国民的な人気者になる…というのも、スーパー戦隊シリーズを長く楽しむ醍醐味の一つですね。
ネイビーやシアンなど派生カラーの戦士

ブルーは、スーパー戦隊の基本カラーの中で唯一と言っていいほど、公式に認められた派生カラーを持つ特別な色です。具体的には、ネイビー(紺色)、シアン/スカイブルー(水色)といった戦士が登場します。
戦隊ネイビー
初の戦隊ネイビーは、『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場した追加戦士・クワガライジャーです。当初はブルーではないかという意見もありましたが、海外版でも「Navy Thunder Ranger」と訳されており、明確に紺色の戦士として区別されています。採用率は低いですが、その存在感は絶大です。
戦隊シアン/スカイブルー
水色の戦士として明確に位置づけられたのは、『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウシアンが国内初です。これ以前にも水色に近いスーツのブルーはいましたが、「シアン」という独立したカラーとして扱われたのは彼が初めてでした。その後、『宇宙戦隊キュウレンジャー』ではコグマスカイブルーも登場しています。
派生カラーはブルーに含まれる?
これらの派生カラーは、厳密には「戦隊ブルー」とは別のカテゴリとして扱われます。例えば、ハリケンジャーにはハリケンブルーがいるため、クワガライジャーはブルーとはカウントされません。色の細分化は、キャラクターの多様性を生み出すための工夫と言えるでしょう。
ニンジャマンなど番外の青い戦士

スーパー戦隊シリーズには、正規のメンバーではないものの、チームを助ける「番外戦士」や「協力者」として活躍する青いヒーローも存在します。彼らは物語にユニークなアクセントを加えてくれる重要なキャラクターです。
代表的な番外の青い戦士には、以下のようなヒーローがいます。
- ニンジャマン(忍者戦隊カクレンジャー):師匠の命令でカクレンジャーを助ける「サムライマン」に変身もできる、おっちょこちょいな性格の巨大ヒーロー。
- シグナルマン(激走戦隊カーレンジャー):宇宙の交通安全を守る警察官。真面目すぎる性格が、コミカルな作風と絶妙にマッチしていました。
- デカマスター(特捜戦隊デカレンジャー):デカレンジャーが所属する宇宙警察地球署の署長。その圧倒的な強さから「地獄の番犬」と恐れられています。スーツカラーはスチールブルーとされ、彼固有の色とも言えます。
これらの番外戦士は、常に登場するわけではありませんが、その印象的な活躍で多くのファンの記憶に残っています。彼らの存在もまた、スーパー戦隊の青いヒーローの歴史を豊かにしているのです。
まとめ:世代を超え愛されるスーパー戦隊 ブルー
この記事では、スーパー戦隊ブルーの魅力について、そのイメージから人気の理由、多様なキャラクターまでを解説しました。
- スーパー戦隊ブルーの基本的なイメージはクールで知的なサブリーダー
- 原点は第1作『ゴレンジャー』のアオレンジャーに遡る
- 実際には熱血漢やおじさんキャラなど多様な性格のブルーが存在する
- チームにブラックがいるとブルーの性格が変わる傾向がある
- ほぼ全ての作品に登場するシリーズの根幹をなすカラー
- 警察戦隊パトレンジャーはチーム単位でブルーが不在の唯一の例
- 青という色から水や氷の属性を持つ戦士が多い
- 少数ながらブルードルフィンなど印象的な女性ブルーも活躍している
- ファン投票ではゴーカイブルーが1位に輝くなど高い人気を誇る
- アオレンジャーなど初期の戦士も根強く支持されている
- 山田裕貴さんをはじめ多くの人気俳優を輩出してきた
- ネイビーやシアンといった公式の派生カラーを持つ唯一の基本色
- クワガライジャーが初の戦隊ネイビーとして知られる
- ニンジャマンやデカマスターなど番外の青いヒーローも人気
- ブルーはスーパー戦隊の歴史と多様性を象徴する存在である